広軌さん:きっかけは東日本大震災でした。その時は東京に住んでいましたが、ひとまず一時的にでも避難したほうがいいだろうと、妻に子供たちを連れてしばらく佐世保の実家へ帰ってもらいました。それからの3ヶ月は離れて暮らしていたのですが、その間、もう一度東京で生活するかどうか夫婦で何度も話し合って、最終的に佐世保で一家揃って暮らすことを決めました。
由軌子さん:私が2歳の時に両親が建てた家です。10年以上空き家になっていたのですが、長男の進学を機に、現在の実家そばの借家から引っ越してきました。老朽化が進み、そのまま住める状態ではなかったので、水回りなど大きなところは業者の方にお願いして、細かなところは自分たちで手を加えながら生活をしています。私たち夫婦はフリーランスで仕事をしているので、ここが住居 兼 仕事場となっています。
広軌さん:佐世保に来て感じたことは、まず生活と海が近くにある!ということ。都下とはいえ東京育ちの自分にとっては、潮の満ち干きを感じられることが新鮮でした。もともと極端に神経質なタイプで、魚に触るなどもってのほかだったのですが、佐世保に来てからはなんと釣りが趣味のひとつに加わりました。妻にも神経質な傾向がゆるくなったと言われています。そして“人”がいいですね。みなさんよそ者にすごく優しくしてくださるけれど、必要以上に踏み込んでこない。この絶妙な距離感が大好きです。
由軌子さん:子供を授かってから“食”に気を遣うようになり、東京では野菜などを鎌倉から取り寄せていました。でもそれはお金がかかる趣味のようで…。それに対し、佐世保は野菜も魚も肉も“地の物”が何でも安くて美味しい。特に魚屋さんに行くと、旬の魚がお頭付きで並んでいて食べ方まで教えてくれる。子供たちは佐世保に来て、魚のさばき方をおぼえました。私が子供時代には当たり前すぎて気づけなかった佐世保の魅力です。
由軌子さん:自然と音楽を身近に感じられるところがいいなと思っています。例えば、季節によって太陽が沈む位置が違うということを改めて感じたのは、ここに戻って来てからです。ジャズの街・佐世保では、クラシックやロックなどジャンルを問わずに音楽を常に近くに感じることができるため、長男はギター、次男はピアノにトロンボーンを楽しんでいます。音楽に興味を持って欲しいと思っていたので、この環境は有り難かったですね。
広軌さん:私も環境には満足していますが、子供の医療費に関してはもう少し補助などがあってもいいのかなと思います。以前住んでいた町では、中学卒業まで医療費が無料だったので、佐世保で子供が病院にかかった時、支払いがあることにちょっと戸惑ってしまいました。そのあたりが充実すると、もっと移住のハードルが低くなるのかなと思います。
佐世保へ移住してきた方に、住んでみて感じた“暮らしの中の驚きや感動”、“休日の過ごし方”など…春夏秋冬365日を通して見えてきた佐世保のディープな魅力をご紹介いただきます。
佐世保には、自然の中で馬とふれあえる場所がたくさんあります。首都圏に比べ料金がお手頃なので、週末のお楽しみにも最高です。馬と呼吸を合わせて走ることで、心もすこやかになれそうです。
佐世保には、自然の中で馬とふれあえる場所がたくさんあります。首都圏に比べ料金がお手頃なので、週末のお楽しみにも最高です。馬と呼吸を合わせて走ることで、心もすこやかになれそうです。
佐世保には、自然の中で馬とふれあえる場所がたくさんあります。首都圏に比べ料金がお手頃なので、週末のお楽しみにも最高です。馬と呼吸を合わせて走ることで、心もすこやかになれそうです。
佐世保の人は“程よい世話焼き”さんが多いので、困ったことは何でも聞くと親切に教えてくれます。観光地としても素晴らしい土地ですが、住むとその魅力にもっと引き込まれると思いますよ。
大原 広軌(おおはら こうき)さん/大原 由軌子(おおはら ゆきこ)さん
大原 広軌(おおはら こうき)さん
大原 由軌子(おおはら ゆきこ)さん
【職業】フリーライター/漫画家・イラストレーター
【出身】東京都福生市/佐世保市
【家族構成】夫婦2人・子ども2人・猫2匹
【移住年】2011年3月
【移住元】東京都杉並区